長期低落傾向の株式市場で儲ける
下げ相場に勝つには「カラ売り」しかないのか??
目次
Part I ローカル化する日本市場
Part II 日本から逃げることなく、勝つ
Part I ローカル化する日本市場
資本主義経済の大前提
「長期的に考えるなら、全体として経済は成長し、株価もまた上昇する」。
これは、資本主義経済の「大前提」です。
言うまでもなく、景気が後退することもあれば、株価が暴落することもあります。
けれども、気長に待てばそのうち景気は回復するだろうし、株価もいつしか上昇に転じて、「長い眼(それがどのくらい長いかは不明ですが)で見れば、経済は以前よりは良くなって行くはずだ」というのです。
自らを維持するために成長する
そんな考え方は楽観的に過ぎる、と思われるかも知れません。けれども、この「大前提」がなければ資本主義は成り立ちません。
何故なら、経済の縮小、株価の下落が常態となり、成長への期待が不可能になれば、誰一人として株を買わなくなるでしょう。
そうなれば、株式市場が機能しなくなるだけでなく、株式会社という制度それ自体が立ち行かなくなります。企業は有効な資金調達の手段を失い、早晩、資本主義経済は崩壊するはずです。
逆に言えば、いかに景気が悪化し株価が下がろうとも、株式市場が機能し、資本主義が維持されているなら、経済の回復と株価の反転を期待している人たちが一定数存在しているというわけです。すなわち、この「大前提」は崩れていない、ということです。
これを言い換えれば、
「資本主義経済は、自らを維持するために成長し続けなければならない。従って、資本主義が維持されている限りは、経済の成長は期待可能だ」
ということになります。
グローバル化の落とし穴
しかし、ここに落とし穴があります。
とりわけ現代のようにグローバル化している世界においては、グローバル経済が全体として長期的な成長を続けるなら、資本主義経済そのものは十分に維持することができるでしょう。
ところが、グローバル経済の成長は、ローカル経済の発展を自動的に意味するわけではありません。
つまり、グローバルなレベルでの成長が長い眼で見て期待されるならば、個々のローカルな経済や市場の一部に縮小を続けていたり、最悪の場合崩壊するものがあるとしても、「資本主義経済の大前提」に反していることにはならないのです。
すなわち、ローカル経済の崩壊は、許容されています。
ローカル化する日本経済
ところで、日本の経済/市場が、ここのところ急速にローカル化していることに、多くの人たちが気付いていることと思います。
昔、1980年代頃に「東京を国際金融センターにしよう」という構想があったそうですが、今やそんな話が悪い冗談にしか聞こえないほど、東京マーケットは世界の金融情勢から取り残された、単なるローカル市場に成り果てました。
「おかげでサブプライム危機の甚大な影響が避けられた」などと悠長なことを言っている場合ではありません。
経済がグローバル化する中で逆に「ローカル化」するとは、日本経済が成長を止め、あるいは縮小し、従って株価に回復の見込みが全く立たないとしても、世界中の誰もが「気にも留めなくなる」ということを意味するからです。
何故なら、ローカル化した日本から成長の機会が永遠に失われたとしても、「世界経済は成長できる」からです。
日本は貧困化している
別におどかそうというつもりはありません。
ただ、最近の日本経済、とりわけ株価の状態を見るにつけ、その可能性がひしひしと迫っているという感じがします。
株価の長期低落傾向は、今に始まったことではありません。
確かに上昇トレンドが生じることはあります。
しかし、往々にしてそれは一時的なものに止まり、10年、20年というスパンで見た長期の下落トレンドを変えるには至っていないのです。
株安と円安で、日本人はそれと気付かないまま貧乏になっています。ロンドンの地下鉄料金が1000円近くになっているのは、彼の地の物価が法外だからではありません。
それは、日本が貧しくなっている証拠なのです。円安はかくも深刻です。
ここから逃げるしか手はないのか?!
では、我々は手をこまねいているしか手段がないのでしょうか。
そんなことはありません。方法はきっとあるはずです。
手っ取り早い方法は、「日本から逃げる」ということです。人間は移住しなくても、資金は逃がすことができます。
それによって、たとえ日本の成長が見込めなくても、海外の経済成長の恩恵を受けることは可能です。スイスのプライベートバンクを利用するのは、その有力な方法です。
誰もが逃げられるわけではない
ところが、誰もが「日本から逃げられる」かと言えば、そうではないと言わざるを得ないのが現実でしょう。
金融資産の総額が1000万、2000万円程度では、資産を外貨にして海外に移すリスクに耐えられるかどうか分らないからです。
資産家ならぬ多くの人々は、心ならずも、「ローカル化」し、しかも「長期低落傾向」にある日本の市場で勝負するしかないのです。
次は、「Part II 日本から逃げることなく、勝つ」
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