資産管理を怠れば……悲惨な「成金」の運命

 「人間には二種類しかない。財産が増え続ける人間と、いつまで働いても財産が増えない人間である」(広瀬隆『アメリカの経済支配者たち』集英社)という。事業の成功で一旦は前者の仲間入りを果たしたかに見えても、適切な資産管理を怠ればたちまち後者に転落するのが現実である。

 広瀬は言う、「三十数年前の65年にタイム誌にリストアップされた新人百万長者のうち、ほとんどが100万ドル台の若手リストのなかで群を抜き、資産額4700万ドルを誇ったコンピュータ部品業者のマーリン・マイケルソン(当時38)と、2000万ドルのコンピュータ・プログラマーのフレッチャー・ジョーンズ(当時34)は、それから25年後の90年には、人名録”Who’s Who”に名前さえなく、影も形もなく消えている」(『アメリカの経済支配者たち』)

その一方で、広瀬は、「投資や基金の設立に余念」がない「堅実なビル・ゲイツは」、「そうした悲惨な成金の運命をたどらない」とも述べている。

 広瀬の論点は「一時的な億万長者」である成金と「富豪」との差異を明らかにすることにあるが、はからずも「投資」「信託」「財団・基金の設立」といった資産管理の重要性を示すことにもなった。世界最大の資産家とされるビル・ゲイツでさえ未だ「成金」に過ぎず、真の富豪に至る道は適切な資産管理しかない。真の富豪とは「常に財産が増え続ける人間」のことである。

 

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