プライベート・バンクはローリスクにこだわる

 プライベート・バンクとは「顧客と利益相反しない唯一の金融機関」(曽根一興著『プライベート・バンキング入門』)と言われているが、このスイスのプライベート・バンクの運用方針を一言で言えば「伝統的」ということである。

これを言い換えれば「ローリスクにこだわる」ということだ。社会全体がハイリスク・ハイリターンに傾いている今、これには一定の意味がある。

 例えば、最近のいわゆる「オルタナティブ投資(代替投資)」を推奨するスイスのプライベート・バンクは少ない。これは、ヘッジファンドを始めとする「オルタナティブ投資(代替投資)」がハイリスクであるだけでなく、商品も市場も未成熟であるとみなされているためである。伝統的な投資手法にはそれなりの蓄積があり、リスク回避も比較的に容易だが、「オルタナティブ投資(代替投資)」はそうではないからだ。

すなわち、「オルタナティブ投資(代替投資)」は多分に投機的だが、プライベート・バンキングは投機色をできる限り排しつつ、その範囲で高いリターンを得ようとするものだ。

 

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