スイス銀行口座開設の有料サービスにご注意
 プライベートバンクの情報提供サービス「無料」の理由とは?

by M&Z

 「XXXというプライベート・バンキングのコンサルタントは信用できるのか?」という質問をときどき受けます。
 当方では個々のコンサルタントや代行会社の事情は分かりません。しかし、「銀行でもないのに資金を預かる」業者(そんなところがもしあれば、ですが)は論外としても、一般的に「手数料をとることは適当ではない」と説明することにしています。
 最近は、インターネットを見ても、「スイス銀行(プライベートバンク)口座開設」の業者がいくつか見受けられるようになりました。そのうち、どれだけの業者が「完全な無料のサービス」を提供しているかは分かりませんが、仲介料・会費・手数料等の名目はどうあれ、銀行ではないコンサルタントがプライベートバンクの顧客から料金をとることは本来の「プライベート・バンキング」からかけ離れたものであると言わざるを得ません。

 プライベートバンク、とりわけスイスのプライベートバンクは、「資産保全という観点を顧客と共有する唯一の金融機関」であると言われています。
 これを言い換えれば、「顧客とリスクを共有する」ということです。
 つまり、「顧客が儲かれば銀行も儲かり、顧客に儲けがなければ銀行も儲からない」というのが本来のプライベートバンクの姿です。このような姿勢を堅持しているからこそ、真に顧客の立場に立ったサービスが提供できるのです。
 「顧客が儲かっても儲からなくても変わらない一定の手数料」が、この姿勢と矛盾していることは明らかでしょう。

 プライベート・バンキングのコンサルタントなどは、「銀行」ではありませんが、プライベートバンクのサービスにかかわる者として、この姿勢を銀行と共有するべきだ、というのが当方の考え方です。
 この考え方からすれば、「口座開設時」のような、「顧客が儲かるかどうかまだ分からない」段階で料金が発生することはあり得ないのです。

 一方で、スイス銀行(プライベートバンク)特有の「秘密保持」の問題があります。
 個々の顧客が現実に口座を開設したかどうか、実際にどれだけ儲かっているかは、銀行内でも極秘事項であって、まして部外者であるコンサルタントなどに漏らされるべきものではありません。
 これは、不適切であるばかりでく、スイス銀行法違反となる行為です。
 しかし、コンサルタントには、銀行と顧客の取引にいちいち介入したり、「投資クラブ」の名目で取引状況を顧客に報告させたりする者があります。
 顧客に課金するための苦肉の策と言えるでしょう。確かに、顧客が自発的に報告する限り、法律違反とはなりません。
 しかし、これにより、名高いスイス銀行法の秘密保持規定が有名無実化してしまうことは否定できないでしょう。コンサルタントが真に顧客の秘密を尊重するなら、そのような情報は初めから知らないほうが良いのです。

 以上のことから、「顧客とリスクを共有し」、しかも「顧客の秘密を保持する」姿勢を貫く限り、プライベート・バンキングのコンサルタントには、顧客から直接料金をとる機会はない、と言って間違いないと思われます。

 「そんな儲からない商売を誰がするのか」と思われるかも知れません。そう思われるのは理の当然であって、プライベートバンクのコンサルティングなどというビジネスは本来あってはならないものです。何故ならプライベートバンク自体が一種のコンサルタントであって、「コンサルタントを選ぶためのコンサルティング」などは余計なことと言う他ないからです。
 ですから、当方では無料の情報提供のみを行っています。

 
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 M&Zビジネス翻訳センター(代表 牧野 光伸)
 tel: 05036119376
 メール: mz.group@e-law-international.com

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